日本映画

映画レビュー「スペースクライングフリーセックス」

2022年4月1日
ほぼ全裸姿で空から舞い降り、人間の男と合体。そのままアワビ型の巣へ放り込む。凶悪なオルガ星人に、3人の戦士が反撃する。

オルガ星人の悩殺攻撃

「クライングフリーセックス」シリーズ第3弾にして完結編である。今回の敵は、オルガ星人。セックスを武器に人間の男を奴隷化してしまう凶悪な侵略者だ。背中に羽根を生やし、ほぼ全裸姿で空中をふわふわと漂い、標的を見つけるや、正面に舞い降りて、瞬時に悩殺。エロ過ぎる!

彼女たちのセクシーな肉体の虜となった男たちは、合体したまま次々とアワビ型の巨大な巣へと放り込まれていく。このままだと、男の異性愛者はいなくなり、生殖はストップ。地球は絶滅の危機に追い込まれる。

ただちに軍隊を差し向けるも、兵士たちはオルガ星人のエロパワーになす術もなく屈服。警察までがオルガ星人の虜となってしまう。

久々に再会したナオミとギドラは、それぞれ軍団を率いてオルガ星人に応戦。ナオミはオルガ星人によって股間を改造されていたが、これを有効な武器として戦う。

だが、オルガ星人の侵略を止めることはできない。しかも、あろうことか、オルガ星人の中に、あのコブラが混じっているではないか。いったい何故?

何がコブラに起きたのか。回想シーンで明かされるのは、コブラとオルガ星人との悲恋物語である。過去作同様にエロとバイオレンスにあふれる本作だが、このエピソードには泣ける。屈強で絶倫。それだけではないコブラの人間性を描いており圧巻である。

さて、物語は佳境に入る。ナオミとギドラは、オルガ星人に反撃すべく、拳法の達人であるタオ・ヨーコンを訪ね、強力な兵器を与えられる。コブラも戻ってきた。

クライマックスは、スターウォーズさながら(?)の大スケールで展開される宇宙バトルだ。3人がそれぞれ秘密兵器を操り、繰り広げる熾烈な攻防戦には大興奮間違いなし。そしてやってくる劇的瞬間。

1作目15分、2作目42分、そして3作目60分。ついに1時間の大台に乗せた。大盤振る舞いでフィナーレを飾った? いや、これでお別れなどと言ってほしくない。だって、エンディングは幕が下りてないではないか。続編を仄めかしているではないか。どうだ、もう1本!

映画レビュー「スペースクライングフリーセックス」

スペースクライングフリーセックス

2022、日本

監督:岩崎友彦

出演:合アレン、マイケル・ファンコーニ、木村圭作、高木公佑、豊岡んみ、こんばやし元樹

公開情報:2022年4月2日土曜日より、新宿ケイズシネマ他全国ロードショー。※日・水は「クライング フリー セックス」&「クライング フリー セックス~Never Again!」を上映(「スペースクライングフリーセックス」は休映)

公式サイトhttps://www.cryingfreesex.com/

配給:Allen Ai Film(株式会社日本見村貿易)

 

文責:沢宮 亘理(映画ライター・映画遊民)

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