ビックリすると時間が戻る
OLの星野可子は大の女子プロレス好き。試合観戦のある日は、早くから気もそぞろで、仕事どころではない。時計の針が終業時刻を指すや、会場目指して走り出すのだ。
その日も、推しのレスラーが活躍しご機嫌の可子は、缶ビール片手にほろ酔い気分で帰路についていた。すると、怪しい人影が視界に入る。
ふらふらと近づいて行くと、激しい電流が可子の体を直撃。その瞬間、可子は不思議な能力の持ち主となってしまう。
ビックリするとちょっとだけ過去にタイムスリップしてしまうのだ。能力というよりは、反応とか体質というべきか。
近所に出没する“驚かせおばさん”の不意打ちは要注意。だが、あまり他人と関わらなければ、大事には至らないようだ。
だが、ある日、ドジな後輩OL千鶴の思わぬ奇襲に遭い、可子はひた隠しにしてきた秘密を告白せざるを得なくなる。
もともと孤独癖が強く、ソロ活の多かった可子が、後輩の千鶴に秘密を知られたことで急接近。気の置けない友人同士となっていく。
可子がタイムスリップを使って千鶴の窮地を救うくだり。そんな可子が、好意を抱いている先輩の前で粗相をしてしまい、千鶴に“ビックリ”をせがむくだり。印象的なエピソードの中に、二人の友情が描き出されていく。
中盤以降は、可子と千鶴がバディを組み、タイムスリップの謎を探っていく。時空の歪みを調査する公務員、可子に電流を浴びせた双子の(?)発明家…。怪しげな人物たちと遭遇しながら、ストーリーは思わぬ方向へ。
エンディングは爽快。とは言え、多くの謎は解決されることなく、謎のままである。物語は完結していない。可子と千鶴の冒険は、まだまだ続くだろう。怪しい人物たちの正体も不明なままだ。彼らの今後も気になるところ。
木場明義監督には、可子=葵うたの、千鶴子=高鶴桃羽の魅力的なコンビはそのままで、ぜひとも続編を作ってほしい。
タイムマシンガール
2025、日本
監督:木場明義
出演:葵うたの、高鶴桃羽、木ノ本嶺浩、立川志の太郎、重岡サトル、遠山景織子
公開情報: 2025年1月25日 土曜日 より、池袋シネマ・ロサ他 全国ロードショー
公式サイト:https://x.com/timemachinegir1
コピーライト:© 2025 イナズマ社
配給:イナズマ社